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大腸ポリープは切除したほうがいい?できやすい人は?

大腸ポリープとは

ポリープとは、粘膜や皮膚から盛り上がったイボ状の腫瘤のことで、大腸粘膜にできたものが大腸ポリープです。大腸ポリープには、大きく分けて腫瘍性のものと、非腫瘍性のものがあります。中でも多いのが、腺腫と呼ばれる腫瘍性のポリープです。大腸ポリープは、S状結腸から直腸あたりが好発部位ですが、下行結腸から盲腸あたりにも発症する可能性はあります。小さいものは数mm程度ですが、大きくなると20mmを超えるようなものもあります。腺腫は、時間が経つと一定確率でがん化することが分かっており、前がん病変とされています。


大腸ポリープの原因

大腸に限らず、ポリープができる原因は解明されていません。ただし、なんらかの遺伝子異常が発症に関係しており、そこに外的な要因が加わりポリープ化するのではないかと考えられています。大腸ポリープの外的要因としては、刺激物やアルコール、喫煙、偏った食事などの食生活、不規則な生活習慣といったものが挙げられます。
一方、大腸ポリープの中には、遺伝性の要因が疑われるものもあります。特に、家族性大腸ポリポーシスという病気は、若い10代のうちから大腸にポリープが出現し、徐々にポリープが密集して、ついには数百から数千もの数になってしまいます。もし放置してしまうと、時間経過とともに100%がん化することがわかっています。

大腸ポリープができやすい人

  • 高カロリー、高脂質の多い食生活
  • 赤身肉、加工肉(ハム、ソーセージ、ベーコンなど)の食べ過ぎ

  • 肥満の方

  • 過度な飲酒

  • 喫煙習慣のある方

  • 40歳以上

  • 血縁の家族に大腸ポリープになった人がいる方

など


大腸ポリープの症状

かなり大きくなるまではほとんど自覚症状がありませんが、なんとなくおなかの調子が悪い、腹痛、膨満感などがあらわれることもあります。
また、できた場所によっては、ごく少量の出血による血便や粘血便などが出ることもありますが頻度としては少なく、便潜血で陽性になることもあまり多くありません。


大腸ポリープの検査

便潜血検査

便潜血検査は、指定された方法によってご自身で便を採取し、検査当日に持参するだけの簡単で侵襲の無い検査です。便中の、肉眼では見えないごく少量の血液を発見することができます。大腸ポリープは、自覚症状はほとんどあらわれないことが多い病気ですが、できる場所によって、硬い便が擦れて出血することがあり、便潜血検査で陽性になることがあります。その場合、精密検査として大腸カメラ検査を行います。便潜血が陽性でも、痔や月経血である場合もありますが、ご自身の腸の状態を確認する良いきっかけとして精密検査を受けてみることをお勧めします。

大腸カメラ検査

大腸カメラ検査は、スコープと呼ばれるカメラや照明、処置器具などのついた細く小さな装置を肛門から挿入します。大腸全体の粘膜を観察する検査で、前がん病変である大腸ポリープや、早期の大腸がんなどを確実に発見できる唯一の方法となっています。また、炎症性腸疾患や憩室炎といったそれ以外の病変を確認することもできたり、出血がある際は止血処置を行ったり、疑わしい病変を見つけた場合は病変を採取して病理検査を行ったりすることも可能です。見つけた大腸ポリープは、大きさや数などによって、その場で切除してしまうこともできるため、将来のがん化の予防になります。
当院では、経験豊富な医師が、正確で迅速な検査を行っており、患者様の負担を最低減に抑えることができます。お困りのことがありましたらいつでもご相談ください。

大腸カメラ検査


大腸ポリープの切除方法

検査中に大腸ポリープが見つかった場合、ほとんどはその場で日帰り手術として切除を行います。切除の目安としては、5mm以上に成長した茎のあるポリープ、がん化が疑わしくても、粘膜上に止まっている可能性の高い早期大腸がんなどです。20mm以上に大きくなったものや、ポリープの数が多すぎるケースなどは、出血の危険性があるため入院による切除が必要になります。その場合は、当院が連携している高度医療機関にご紹介し、スムーズな治療が行えるようにしていますのでご安心ください。
当院で行う日帰り手術の方式は、茎のあるポリープに適用できる「ポリペクトミー」という方法です。茎が無い扁平なポリープは、当院が連携する高度医療機関を紹介し、治療がスムーズに進むよう手続きをさせていただきます。
また、大腸カメラ検査の結果、外科的手術が必要と診断された場合も、連携する高度医療機関をご紹介させていただいています。

ポリペクトミー

スコープの先からスネアと呼ばれる金属製の投げ縄のような形をした器具を出し、ポリープの茎にかけて締め付け、そこに高周波電流を通して焼き切ります。焼き切ることによって同時に止血も行いますが、後日の出血に備えて医療用のクリップで傷口を止め留置します。クリップはしばらくすると便とともに排泄されますので、再処置は不要です。


大腸ポリープはがんになる?

大腸ポリープには、腫瘍性と非腫瘍性のものがあります。中でも一番多いのは腫瘍性の腺腫と呼ばれるポリープです。
これは、長年放置することで大きくなって一定の確率でがん化することが知られています。ただし、中には扁平なポリープでもがん化するものや、小さいうちからがん細胞が発生してしまうものもあります。


大腸ポリープは、切除したほうがいい?

上記の通り腺腫を含む腫瘍性のポリープは、ポリープの間は良性ですが一定の確率でがん化する恐れがあります。
そのため、大腸カメラ検査でポリープを発見した場合、その場で切除することをお勧めしています。
目安は腺腫の場合5mm以上ですが、状態によっては4mm以下のものでも切除を行う場合があります。

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